過日の動画と書き起こしです。
占星術的に見ると、ここ数年は特に時代が大きく動く時にあります。
もちろん時代は常に動いているんですけど、皆さんも感じてらっしゃるように、占星術で見ても今は特に大きな変化の中にいるんです。
占星術的に見るとどのようなことが象徴されているのか、そしてこの時代の変化の中で、私たちはどのように生きることを選択したらいいのかなどを あくまでも私の個人的な的な解釈としてですが、お話しをしていきたいと思います。
まずその手始めとして、冥王星から時代性を読んでいきたいと思います。
~冥王星で読む時代の大きな流れ~
時代性を象徴するのは木星、土星、天王星、海王星、冥王星になります。
その中で、最も遠くにある星の冥王星は、中でも最も広い時代のくくりとして見ます。
冥王星はホロスコープを1周するのに248年ほどかかります。これは冥王星が太陽の周りを1周するのと同じです。軌道は楕円なので、ひとつの星座を通過するのに、短くて12年ほど、長いと30年ほどかかります。
この星座は空の星座ではなくて、計算上で分けられたもので、円の360度を12に分割した30度ずつのものなんですけど、
冥王星はその星座を今、山羊座の終わり付近にいます。山羊座に冥王星が入ったのは2008年頃で、2023年くらいまでの約15年くらい冥王星は山羊座にいます。
山羊座というのは、仕組みとか、ルールとか、完成といった象徴があって、社会の形とか枠組みが完成を迎えた状態を表すんですね。
それから、歴史とか伝統といったことも象徴します。
冥王星というのは、破壊と再生、それから復活などを司るので、山羊座に冥王星がいる2008年頃から2023、4年くらいまでは、それまで築き上げられた社会システムが壊れて、新しくなっていくといった暗示、それから一旦滞っていたり終わっていたと思われていたことが復活するというのを読み取ることができるんですね。
冥王星は天文的には惑星から外されましたけど、占星術的にはものすごく強い星として、「あがなえない力」とか「強制的圧力」なんても言われたりします。
そんな冥王星ですが、2007年から2010年までの世界金融危機、その中で大きな引き金となったリーマンショックが起きたのが、山羊座に冥王星が入る2008年でした。
リーマンショックが起きたのは、2008年9月15日で、この日は、年のはじめに山羊座に入った冥王星が逆行で射手座に戻っていて、そしてまた再び山羊座へ入ろうとしていた頃でした。
星は星座をまたぐ直前に緊張感を持つとされていて、その頃は不思議と大きな出来事が起きやすかったりします。
そんな感じで、冥王星山羊座時代はリーマンショックで始まったと言っていいかなと思っています。
今現在の冥王星は、ゆっくりと水瓶座に近付いて行っていて、2023年の3月下旬に山羊座から水瓶座へ移動します。
それで今はもう冥王星は星座を移動するにあたっての緊張感の高い位置に来ていると言えます。
話を戻して、2008年頃からの冥王星山羊座時代は、リーマンショックをきっかけに、世界経済が大きく動きました。
日本ではデフレが長く続いている中でその影響を受けましたし、バブル崩壊からの「失われた30年」といった言葉も聴かれたりして、景気の低迷であるとか悪化であるとかを 多くの人が感じてきた時代だったように思います。
2011年には東日本大震災が起きたり、2014年と2019年に消費税の増税があったり、
けどまたその一方では、大きな金融緩和政策で株価が上がって、一部の人たちはその恩恵を大きく受けました。
全体的に労働の賃金は上がらないけど、株価の上昇で大きく儲かっているところとか人があったりして、貧富の差が広がって「格差社会」なんていう言葉も生まれましたよね。
その陰で雇用システムもじわじわと変化して、非正規で働く人が増えました。
昨年の2020年には、正規雇用が増えて、非正規率が少し下がったようなんですが、その代わりに完全失業率が増えていたり、雇用をする側の人が減ったり、休業者が増えたりといったことがあります。
昨年2020年は仕事をやめた、または止めざるをえなかったとか、一時的に休もうと思ったり休まざるをえなかったひとたちが増えたということですね。
それ以前も変化はだいぶあったと思いますけど、ここにきて更に仕事の状況が半ば強制的に変わってきたといった流れが大きくなっているかと思います。
沈んで行っている業種と伸びて行っている業種がけっこう顕著で、無くなっていく業種、新しく生まれた業種とか、そのあたり、かなり変化を感じますよね。
仕事だけではなくて、社会の様々な側面で大きな変化を感じたり、実際に体験している人は多いと思います。
今までも色々変わってきていたけれど、コロナショックと言われるような昨年からの大きな荒波で、社会のシステムが全般的に今までにない形に大きく変わろうとしているのだと思います。
冥王星が2023年の星座移動に向けて緊張感を増して、山羊座が象徴する、社会の形とか枠組みとかルールとかが、そして冥王星の象徴する破壊と再生という働きが、現実の世界でこうした形として現れているというのは、なんとも不思議な感じがします。
そうそう、それとですね、来年、2022年の2月に、アメリカの独立宣言のときの冥王星の位置からぐるっと1周して、そのときと同じ位置に冥王星が戻って来るんですよ。
これはね、アメリカが始まった1776年からの長く大きなひとつの時代が終わるということになると思うんですね。
アメリカ建国からの一時代が終わった、ひとつの区切りを迎えるということになると思います。
これはとても興味深いですね。
冥王星の位置的には、すでにもうその影響が色濃く表れるような位置まで接近しています。
それからですね、冥王星の話からはちょっと離れますけど、日米和親条約が結ばれたのが1854年なんですけども、黒船、ペリーが来航して、その翌年に日米和親条約が結ばれて、江戸時代から明治維新へと進んでいく中での大きな出来事になりますが、そのと日米和親条約が結ばれたときの星の配置と、昨年2020年8月15日の星の配置がすごく重なるんですね。
2020年8月中旬の星の配置は、日米和親条約が結ばれた1854年の天王星の位置とがぴったりで、海王星の位置が近くて、それから和親条約を結んだときの木星に対して冥王星が間近、そこに木星も接近してて、で、こんなに星の位置が重なるってなかなかないんですね。
天王星はだいたい84年で一周するので、日米和親条約が結ばれたときの同じ位置に天王星が戻って来るのは、昨年2020年が二度目で、一度目は1937年です。
この1937年というのは、日中戦争が起きた年になりますね。
この日中戦争から太平洋戦争へ進んでいったんですよね。
そしてそこからまた天王星が一周してが2020年ですから、今、ここからアメリカとの関係がだいぶまた変わるんじゃないかと思われます。
そして、日米和親条約が結ばれたときの天王星がぐるっと1周回った1937年に日中戦争が始まり、またその位置にもう1周した天王星が戻ってきたのですから、中国との関係性も浮き彫りになると思うんですね、当然。
日中戦争が起きた1937年7月7日を基点とすると、昨年2020年の6月11日に天王星が同じ位置に戻って来たんですが、なかなかこれね、とても大変に興味深いホロスコープになっていてですね、中国との関係はこれからかなり色々な意味で濃厚になっていくことが予想されます。
これらの星の歴史をまとめると、今の日本というのは、黒船がやって来て国が大きく様変わりしていった頃と重なるし、日中戦争は太平洋戦争へのはじまりとされていますから、そこに関わった各国との関係性も大きなターニングポイントとして迎えているといったことが言えるのではないかと思います。
~2020年は山羊座に星が大集合~
2008年から冥王星が山羊座にいたのは先ほどお話ししたとおりですけども、2017年の終わりに、土星が山羊座に入りました。
土星はひとつの星座を約2年半で通過します。
冥王星は山羊座の後半をゆっくり進んでいて、2020年に土星が冥王星に追いつきました。
土星は困難を象徴したり、地固めを象徴したりします。現実と深く関わっている星です。
土星は山羊座の守護惑星なので、山羊座では特にその力を発揮します。時代を形作る意味で重要な役割を持っている星です。
その土星が破壊と再生、そして強い圧力とか集中力を象徴する冥王星と出会うのですから、それだけでもただごとではないなと思います。
社会的に、世界的に、大きな影響を及ぼす出来事が実際に起こりそうな配置です。
更にそこに木星もやってきて、2020年というのは、冥王星と土星と木星の三つの星が長いこと接近したり少し離れたりを繰り返していました。
木星は発展拡大を象徴する星で、土星とは陰陽の関係にあたる星なんですが、土星が守護惑星となる山羊座では木星ののびのびした力がなかなか素直には働きません。
ちょっと困難を伴いやすかったりするんですね。それでも枠組みを広げようとする力が働きます。
そんな木星と土星は20年周期で重なります。もちろんそれは地球からの見た目での話ですけど。木星と土星が重なるのは20年周期で現れる時代のターニングポイントとされています。グレートコンジャクションと名づけられていて、昨年はこの名称を目に耳にした方、多かったんではないでしょうか。
ただ2020年の山羊座では、木星と土星はほぼほぼ重なる状態まで接近しましたが、完全に重なったのは年末になってふたつの星が水瓶座に入ってからでのことでした。
ただ、山羊座でもグレートコンジャクションと言っていいくらい接近していましたし、
そこに冥王星も重なるというのは稀なことです。
1981年には冥王星と土星と木星の3つの星が天秤座で接近して、似たような状態が出来たりしてはいたんですけども、2020年のように長い期間かつ親密に接近とまではしていませんでした。
2020年の1月はそこに太陽と水星が入って、冥王星と土星と木星と水星と太陽がごちゃっと近付いて、たしかその頃、株価が急落しました。
2月中旬から3月末くらいまでは、水星と太陽に代わって火星が山羊座に入っていました。ちょうどこの頃、なんかとても怖いウィルスが日本にもやってきてるって、緊張感が広がっていっていたんでしたよね。
気付いたらマスクが売り切れていた、なんていったのが3月くらいだったでしょうかね。
とにかく2020年というのは山羊座フィーバーみたいな感じで、歴史的に稀に見る配置に、私はいよいよ社会が世界が大きく変わるときが来たんだなって思っていました。
山羊座で起きたというのがこれまたミソなんですよね。歴史がひっくり返る。そんな風にも取れる2020年の星の配置でした。
そして2020年、散々三つ巴をしてきた冥王星と土星と木星ですが、年末に木星と土星は水瓶座へ移動し、めでたく20年ぶりにしっかり手を取り合ってグレートコンジャクションを達成しました。
新しい時代の幕開けのファンファーレが聞こえてきそうな、そんな風に思いましたよ。
社会とか歴史とかを象徴する山羊座で、それはもう緊張感のある動きが繰り広げられた2020年、その一年の締めくくりが、新時代を象徴する水瓶座でのグレートコンジャクションで幕を閉じられたって、なんかとてもセンセーショナルというか、すごい年だったんだなって思います。
ただ、2020年はそのようにセンセーショナルな終わり方をしましたが、実はこれは幕開けだったんですね。
すごい年でありましたけど、それは序章だったということです。
今回は主に、山羊座・冥王星時代のお話をいたしました。
次回の動画では、昨年末だいぶ話題になっていた、風の時代のこと、みずがめ座の時代のことに、現実的な視点から焦点をあてつつ、引き続き冥王星の動きもふくめて、いまのことやこれからのことを占星術で読んでゆきたいと思います。
今やこれからを、どう過ごしたらいいか、そうしたヒントになるようなことも、盛り込んでお話をしたいと思います。